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非定型うつ病について その1

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2009年9月12日

昨日、「非定型うつ病」について、電話で問い合わせがありました。最近、テレビの情報番組(すっきり!)で取り上げられていたそうです。(私は、見ていません。)響クリニックでは、診断ができるか、治療ができるか、という問い合わせ内容でした。診療中でしたので、職員が対応したのですが、改めて、お答えしたいと思います。前者の答えは、yes and no、後者の答えは、yesです。非定型うつ病と呼ばれる疾患概念が精神科、心療内科領域で、提唱され始めたのはごく最近のことです。私も、いくつか論文を読んだり、本を読みました。そのような症状で悩まれている方に診察場面で出会うことは確かに増えてきました。うつ症状と、パニック症状を併せ持ち、対人関係に敏感で、といったような人たちです。若い女性に良く見られるようです。しかし、ひとつのまとまりのある診断単位として妥当(適当)かどうかということについては、疑問を持っています。一般には、診断がつけば、その治療法も定まり、治療がスムーズに進みます。しかし、心の問題はそう単純ではありません。特に、非定型うつ病は、特効薬があるわけでもなく、症状も変化していきます。その人にどのように光を当て、どのような観点で、対応していくかは、患者さんによって千差万別です。だから、非定型うつ病と診断することの意義(重要性)は、治療的にはさほどないように思います。丁寧にその人の話をきき、いろいろな可能性を考えながら、慎重に治療を進めていくことが大切なのは、いうまでもありません。非定型うつ病と診断するかしないかは、二次的であるように思います。続きは、稿を改めて書きたいと思います。

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