2017年4月18日
ガッテンで、2017年2月22日に表題の内容で放送がされたようです。私は番組は見ておりませんが、数人の患者さんから指摘を受け、ネットで内容を確認しました。http://www.j-cast.com/2017/02/24291584.html?p=all
科学的にはほとんど、根拠がない番組内容だったようです。NHKが、このような番組を放送したことは言語道断です。
番組で話題となった睡眠薬は、オレキシン受容体拮抗薬、商標名「ベルソムラ」ですが、2014年に発売されました。従来の睡眠薬とは、作用機序が全く違うことが特徴の睡眠薬です。従来の睡眠薬の大半は、化学的にはベンゾジアゼピン系と分類され、安定剤と共通の作用がありました。この薬は、筋弛緩作用(「足がふらつく」)や、耐性や依存性がより少ないこと(ゼロではなさそう)が特徴のようです。
実際に処方した印象としては、穏やかに睡眠を促す作用があるようです。糖尿病の治療には使えませんが、軽症の不眠症には効果が期待できます。
それにしても、NHKの番組制作姿勢には腹が立ちます。
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